国産木材の利用拡大と持続可能な森林の実現という世の中の期待に応えていくためには、超長期事業である林業経営に対して、長期的かつ安定的な需要を創出し、効率的かつ強靭なサプライチェーンを築いていくことが必要となってきています。
　森林、林業及び木材産業の関連団体は、ツーバイフォー工法による木造住宅や非住宅木造建築において、自国の資源である国産木材の利用の推進を図ることにより、我が国のカーボンニュートラルの実現に寄与するとともに、林業における川上から川下までの異業種メンバーの連携による持続可能なサプライチェーンを構築し、林業の成長産業化及び地方創生へ貢献することを目的として、「ツーバイフォー建築における国産木材活用協議会」を設立いたしました。

　脱炭素、カーボンニュートラルといった脱炭素への取り組みを推進していくことが求められている中、国産木材を活用した木造建築物が年々増加しており、ツーバイフォー工法においても、協議会メンバーであるハウスメーカー・地域ビルダー等は、国産木材の活用促進が、地球にやさしい住環境・まちづくりや脱炭素社会の実現に貢献することを強く認識するとともに、建築主等への国産木材活用の意義、メリット等に関する情報提供、国産木材を活用したツーバイフォー建築（専用住宅・非専用住宅・高層建物等）の用途を広げた提案、建築主等とのマッチングを進めます。
　また、政府、地方自治体に国産木材産業の活性化・成長化を働きかけ、地域における国産木材供給体制の強化支援を図ります。

　初年度としては、各メンバー（川上～川下）間における木材の需給に関する情報共有を行います。目的を同じくするものが集まり数値をまとめることが大きなボリュームとなり業界に発信することで、国産木材の利用拡大を図ります。年間使用量や供給量の見える化が可能となり、各サプライチェーン間の生産性が高められ、安定供給・安定価格に繋げます。
　また、設計者、ハウスメーカー、地域ビルダーとの連携により部材の実証実験などを行い強度数値など規格の整理を行うとともに、ツーバイフォーの生産・施工の合理化に向け必要な検討を行い生産性の向上を図ること等により、構造計算が必要な3 階建て以上や非住宅建築物において国産木材を活用したツーバイフォー工法の利用対象範囲を広げることを推進いたします。